自然の恵みに感謝〜ミツバチたちの秘密〜

伊東市の移住促進官民共同プロジェクトチーム「いとう・すもうPT」により、伊東市の魅力発信の一環として、ミツバチについて理解を深めるワークショップが開催されました。
まずは、日本ミツバチと西洋ミツバチの飼い方の違い、それぞれの生態の特徴などについて、養蜂家「みつばちのーと」の田中代表や、伊豆高原みつばち倶楽部メンバーから説明があり、養蜂に興味がある人たちが専門家の話に耳を傾けました。
日本ミツバチは元々日本列島に住んでいる在来種で、西洋ミツバチに比べて飼育が難しく採蜜量も少ないため、商業的に不向きと言われています。
ただでさえ採蜜回数や量が少ないうえに、日本ミツバチには巣の中の環境が悪化すると別の棲家へ移動する「逃亡癖」があり、さらに気温など外的環境に左右されやすく、飼育には色々と苦労されているようですが、それでもここ数年、養蜂にチャレンジする人が増えてきています。
特に興味を惹かれたのは、西洋ミツバチは数千年にわたって家畜化され、人間の管理下になければ生きていけませんが、野生で在来種の日本ミツバチには西洋ミツバチにない優れた特徴があるということです。野原を飛びまわっている黄色スズメバチはミツバチを捕まえて自分の巣に連れて帰り幼虫に餌として与えます。巣箱に隙間があるとそこから侵入し、ミツバチを皆殺しにして幼虫やハチミツを奪いますが、日本ミツバチは集団戦法を用いた対抗策をもっており、天敵である黄色スズメバチの襲撃に対し、ユニークな集団防衛行動で対抗します。
硬い外骨格を持つスズメバチにはミツバチの針は通用しませんので、代わりに数十匹もの日本ミツバチが一斉に取り囲み(*蜂球という)、胸の筋肉を震わせて発熱し、45度程度までしか耐えられないスズメバチの周りをそれ以上の温度に上げて蒸し殺してしまうのです。
一方の西洋ミツバチはというと、故郷にこのような凶悪なスズメバチがいないため、1対1での戦いを挑みますが、最強のスズメバチに敵うはずもなく、その結果全滅してしまうらしいです。
ちなみに、スズメバチは、45度程度までしか耐えられないのに対し、ミツバチは蜂球のような環境下でも50度程度まで、死なずに耐えることができるようです。
以上のとおり、ススメバチが西洋ミツバチの野性化を抑制することで、結果的に在来種の日本ミツバチを守っていることになりますね。
とても興味深いお話でした。
テイスティング

さて、説明の後はお楽しみのテイスティングタイムです。
西洋ミツバチは、巣箱を拠点に2~3kmの範囲で同じ花の蜜を集めてくるという習性があり、味は甘みと香りが強め。
一方の日本ミツバチ は、複数の花の蜜がブレンドされていて、濃厚で熟成された、やわらかい酸味などが特徴だそうです。
天然ハチミツは栄養の宝庫と言われていますが、高熱を加えると栄養素の一部が失われてしまうだけでなく、香りや風味まで失われてしまうため、高熱処理を行っていないそうです。また、水飴や人工甘味料などはもちろん、精製ハチミツや外国産ハチミツなどの混ぜものは一切入っていない国産天然ハチミツのテイスティング。
密源によって香りや色、味は変わりますが、どれも濃厚で飽きのこない上品な味わいを楽しめました。
スローライフに最適な街「伊東市」
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